映画コメンテーターの有村昆さんが、山梨県・河口湖に建設中の自身の民泊施設にハジメさんを迎え、壁ができる前の建物にホウ酸処理(ボロンdeガード工法)を施す現場をまるごと公開する、という内容です。
壁ができる前の「今しか見られない」現場
この動画のいちばんの価値は、完成すると二度と見られない状態の建物が映っていることだと思います。
断熱材も石膏ボードも入る前、柱と梁と面材がむき出しの状態。 ホウ酸処理はこのタイミングでしか、木部の隅々まで行き渡らせることができません。 住宅の見学会に行っても、たいていは完成後か、良くて構造見学会どまり。「防蟻処理そのものを施主目線で眺める」映像はなかなかありません。
有村さんが「うわ、匂いが全然しない」と驚かれる場面がありますが、これはホウ酸処理の特徴をよく表しています。 ホウ酸は農薬や殺虫剤ではなく、揮発しない鉱物由来の成分なので、施工中もその後も、あのツンとした薬剤の匂いがしないのです。
民泊オーナーこそ、防蟻処理を真剣に選んでほしい
今回の舞台が「民泊」であることにも、個人的には大きな意味を感じました。
一般的な合成殺虫剤による防蟻処理は、おおむね5年で保証が切れ、再施工が必要になります。 床下に潜っての再施工は、住んでいる家でも負担ですが、稼働中の宿泊施設ではなおさらです。予約を止めて、機材を入れて、薬剤を撒く——その手間とコストが5年ごとに発生します。
対してホウ酸は、揮発も分解もしないため、雨に濡れて流出しない限り効果が長く持続します。 建てるときに一度きちんとやっておくという選択が、民泊のような「止めたくない建物」と非常に相性がいいわけです。
動画では、シロアリの侵入経路の話(06:31〜)や、リスクがもっとも高い玄関まわりを念入りに施工する場面(12:14〜)も出てきます。「どこが弱点なのか」を知っておくだけでも、家づくりの打ち合わせで見る目が変わるはずです。
「雨」の話がきちんと入っているのが良い
16:29からのチャプターで、施工後の木部をブルーシートで養生する理由が説明されています。
当ブログでも何度か書いていますが、ホウ酸は水に溶けます。だから雨に濡れる場所では流れ出てしまうのです。
施工後の養生と、雨がかりのある部位への配慮は絶対に欠かせません。
宣伝目的の動画であればカットしてもおかしくない「弱点」の話を、きちんと尺を取って説明しているところに、ハジメさんのチャンネルの誠実さが出ていると思います。
気になる費用の話も
14:08からは、メリットと費用についても触れられています。「初期費用は合成殺虫剤より高い」 これは事実です。 ただし5年ごとの再施工費が積み上がらないことを考えると、建物の一生で見たときにどうか。その比較の視点が語られています。
主なチャプター
| 時間 | 内容 |
|---|---|
| 00:00 | オープニング/有村昆さん登場・河口湖の民泊へ |
| 03:16 | 民泊内部へ潜入(壁ができる前の貴重な状態) |
| 03:58 | ホウ酸処理とは?(匂いなし・安全・長期持続) |
| 06:31 | シロアリはどこから来る?最新の侵入経路対策 |
| 10:32 | 【実演】ホウ酸処理溶液の吹き付け作業 |
| 12:14 | リスクが一番高い「玄関周り」の徹底施工 |
| 14:08 | ホウ酸処理のメリットと気になる費用は? |
| 16:29 | ホウ酸の弱点「雨」を防ぐブルーシートの秘密 |
| 17:45 | 施工完了! |
おわりに
家を建てる方はもちろん、これから民泊や小規模宿泊施設を考えている方にも、ぜひ観ていただきたい21分です。
「防蟻処理なんて、業者さんにお任せでいいでしょう」と思っていた方が、5年ごとにやり直すのか、建てるときに一度やるのかという問いを持てるようになる。 それだけでも、この動画を観る価値は十分にあると思います。




