かつての「常識」は間違っていた
かつて、地球は宇宙の中心にあると信じられていました。
空を見上げれば、太陽も月も星も規則正しく動いて見える。
だから「天動説」は、多くの人にとって当たり前の「常識」だったのです。
ところが、コペルニクスが唱えた地動説はこの常識を覆しました。
最初は異端とされましたが、ガリレオの観測やニュートンの理論によって、その正しさが証明され、やがて誰もが認めざるを得ない「真理」へと変わっていきました。
そして現代。
シロアリ防除の世界でも、かつての「常識」が、まさに再定義されようとしています。
天動説的「農薬神話」とは何か?
日本のシロアリ防除といえば、多くの人が思い浮かべるのは「農薬系殺虫剤による処理」です。
業者が床下に潜って薬剤を散布し、数年おきに再施工。
これがスタンダードとして長く受け入れられてきました。
この手法は、いわば「天動説」。
つまり、「効果を持続させるには、農薬を繰り返し撒くしかない」という固定観念が支配していたのです。
しかし、農薬はそもそも分解されやすいことが前提です。
人体や環境への影響を抑えるために、時間とともに効果が薄れるよう設計されています。
つまり、数年で効力が切れることは設計通り。
再処理が必要なのも必然なのです。
それを「効果が切れるから再施工」というビジネスモデルに転用したのが、農薬系処理の宿命とも言えるでしょう。
地動説的「ホウ酸処理」という選択肢
ここで登場するのが、「ホウ酸処理」という新たな概念。
ホウ酸は自然界にも存在する鉱物で、分解されにくく、無機物であるがゆえに効果が持続します。
木材表面から浸透し、シロアリが木材を食べることで死滅し、そのシロアリの巣(コロニー)全体が死滅する特性も持ちます。
この処理はたった一度の処理で完結するため「再処理が不要」な選択肢として注目されています。
これまでの常識では「何年おきに施工しなきゃダメ」とされてきたものを、「一度で済む」とするこのアプローチは、まさにシロアリ業界の地動説なのです。
ガリレオは誰か?——真理に立ち向かう人々
地動説が迫害されたように、ホウ酸処理を唱える業者もまた業界の中では異端視されてきました。
なぜなら、再施工が前提の農薬処理モデルにとって、ホウ酸は“ビジネスを壊しかねない存在”だったからです。
しかし、今や住宅の高耐久化、環境負荷の低減、子どもへの農薬影響の回避など、さまざまな観点からホウ酸処理が見直されはじめています。
真理を伝え続けることで、徐々に理解者は増え、常識も書き換わろうとしています。
誰のための「常識」か?
かつての天動説は、目に見える現象を“都合よく”説明するものでした。
今の農薬系シロアリ処理も、短期的な効果や費用対効果を理由に“常識”として扱われています。
しかし、私たちが守るべきは何でしょうか?
家族の命と健康、そして未来の住まいではないでしょうか。
その視点に立ったとき、「一度で済む」「効果が持続する」「安全性が高い」というホウ酸処理こそ、これからのスタンダードになるべきなのです。
いつの時代も“真理を追求した少数派”
時代を変えたのは、いつの時代も“真理を追求した少数派”でした。
今のホウ酸処理もまた、未来の「常識」となる日が来ることでしょう。
それまでの間、私たちはしっかりホウ酸処理を着実に広めてまいります。
シロアリ防除の世界でも、かつての「常識」が、まさに再定義されようとしています。
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