ホウ素系認定薬剤の選び方をご紹介します。
勘違いされているホウ素系認定薬剤
ホウ素系認定薬剤はどれも同じと勘違いされている方が目立ちます。
ホウ酸だからどれも安心だとか、どれもよく効くという勘違いです。
正しくは「ホウ素系認定薬剤は用法用量を守れば理想的な防腐防蟻効果を得られます」です。
また、ホウ酸と一緒に含有している物質についても注意が必要です。
そこで今回は、ホウ素系認定薬剤の違いを解説します。
主に流通しているホウ素系認定薬剤
以下の4種類がどなたでも簡単に入手できるホウ素系認定薬剤です。
・ボラケア(27%BAE)・モクボーペネザーブ(8%BAE)・エコボロンPRO(18%BAE)※この商品は結晶化に伴い濃度が低下するので要注意・シロアリホウ酸水BHK-1870(12%BAE)
尚、上のBAE表記はホウ酸換算濃度を表す単位です。
これらはいづれも、ご自身で購入し、ご自身で施工を行うための薬剤です。
ホウ素系認定薬剤の濃度と使用回数の関係
ホウ素系認定薬剤は用法用量を守らないとシロアリ対策になりません。
ホウ酸換算濃度が20%以上であれば、1回の処理でシロアリ対策になります。
効率を考えれば20%BAEをクリアできる薬剤で1回で済ませたいところです。
ホウ酸換算濃度が20%未満の場合は、濃度が不足しているため乾いてから2回目を(場合によってはさらに乾かして3回目を)同じ部位に同じ量を塗布(含浸)しなければなりません。
同じ量で同じ作業を乾いてから行う必要があるということは、施工日が複数日にわたることになりますので少々面倒です。
つまり、選択基準の1つは濃度をどう考えるかです。
しかしながら、もっと重要な選択基準があります。
ホウ酸と一緒に含まれている物質に有毒化の要素があるか
上記薬剤は全て、ホウ酸以外の物質がそれぞれ含まれています。つまり、ホウ酸以外の物質における安全性を絶対に知っておく必要があります。
では、それぞれどんな物質が含まれている薬剤なのかを解説します。
・ボラケア
エチレングリコール40%とホウ酸(八ホウ酸二ナトリウム四水和物)40%、その他不純物の混合液です。
エチレングリコールは皮膚から摂取できてしまう薬品で、体内で有毒化、腎障害を引き起こします。つまり、直接触ることができないのがボラケアです。
施工者は薬剤に触れないように防護服を着用して使用しなければなりません。また、現場にいる他の職人さんにも気をつける必要があります。
揮発性があるため化学物質過敏症のお施主様のお宅では絶対に使用してはいけません。
・モクボーペネザーブ
ボラケアと同じように有機溶剤との混合液で、ホウ酸が8%しか含んでいません。
メーカーは混合している有機溶剤の名称を公表していないようなので、ここでは伏せておきますがボラケアと同じように健康障害が考えられる液体との混合液で、ツンとくる匂いがあります。
・エコボロンPRO
ホウ酸(八ホウ酸二ナトリウム四水和物)15%、有機溶剤5種類が2.3%、純水82.69%の混合液です。こちらも有機溶剤の名称を公表していませんのでここでは伏せておきます。
上記の2剤と比べ、有毒化する危険性は少ないといえますが、化学物質過敏症のお宅には使用することはできません。有機溶剤を含んでいるためです。
・シロアリホウ酸水 BHK-1870
ホウ酸(八ホウ酸二ナトリウム四水和物)10%、水道水90%で完全無添加のピュアなホウ酸処理溶液です。化学物質過敏症のお宅でも安心して使用することができます。
まとめ
安全性で考えるとシロアリホウ酸水 BHK-1870 一択です。
しかし、濃度が12%BAEであるため2回施工が必須です。
2回施工ですと、処理面が多ければ多いほど費用もかさむため1回で終わらせたいケースも多々あるかと思います。その場合、安心安全なホウ酸処理溶液(24%BAE)を責任施工で行うボロンdeガード工法がおすすめです。
ボロンdeガード工法は、ホウ酸施工士が責任を持って施工をする工法ですので、材料の販売は行っておりませんが、安価に施工まで行うため、費用面でも、施工精度面でも、工程面でも全てにおいて安心安全です。
ボロンdeガードの施工代理店は、シロアリポリスにて簡単に探すことができます。
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