シロアリ対策を軽視している建築関係者
建築会社さんや設計事務所の先生方と話をする機会が多いのですが、はっきり申し上げてシロアリ対策を真剣に考えている方はとても少ないことに気が付きます。
お施主様が興味を持っていないことが一番の原因だと思いますが、ハウスメーカーの一条工務店さんの営業は逆に、シロアリ対策の観点でイチオシする営業マンが多く、多くのお客様を獲得しています。工務店さんにとっては強敵となっているはずです。
一条工務店さんのイチオシはシロアリ対策
一条工務店さんの営業マンは、他社さんは合成殺虫剤の家ですよ!他社さんはシロアリ対策の効果は短いですよ!逆に一条工務店はシロアリ対策でも安心できますよ!と説明力があります。
私が一条工務店さんのモデルハウスに伺ったときは120分の説明のうち、60分以上は防腐防蟻の凄さを説明されました。
なぜ一条工務店さんは防腐防蟻処理を徹底して説明してくるのかと言うと、合成殺虫剤処理の家には致命的な弱点をたくさん説明できてしまうからです。
合成殺虫剤の家の致命的な弱点1はこちら合成殺虫剤の家の致命的な弱点2はこちら
一条工務店さんのシロアリ対策は、たしかに合成殺虫剤と比較すれば良く見えます。一条工務店さんで家を建てようと思えます。
でも少し待ってください。
ホウ酸処理の家と比較してから判断しましょう。
ホウ酸処理の家と比較してから判断しましょう。
主なシロアリ対策工法
日本のマイホームで主に採用されているシロアリ対策を以下に記します。
1)合成殺虫剤でのシロアリ対策2)ACQ処理された構造材を使ってシロアリ対策3)ホウ酸処理でのシロアリ対策
それぞれの特徴は以下のとおりです。
■合成殺虫剤でのシロアリ対策
合成殺虫剤の家はピレスロイド系の合成殺虫剤とネオニコチノイド系の合成殺虫剤が使われています。
ハウスメーカーさんはピレスロイド系を採用されていることが多く、シロアリ防除業者さんはネオニコチノイド系を採用していることが多いです。
ハウスメーカーさんはピレスロイド系を採用されていることが多く、シロアリ防除業者さんはネオニコチノイド系を採用していることが多いです。
ピレスロイド系合成殺虫剤とは?
農薬として登録されている薬剤で、ゴキブリフマキラージェットで使われている成分です。超強力な殺虫力を持っていますが効果の持続性はゼロに等しいです。ゴキブリフマキラージェットをスプレーしたら、ゴキブリを寄せ付けない効果は何日あるのでしょうか?そんな薬剤です
ネオニコチノイド系合成殺虫剤とは?
農薬として登録されている薬剤で、ニコチンのよく似た成分です。タバコのニコチンをイメージしていただければ理解できると思いますが、子供にタバコを吸わせると脳に影響がありますね。そのニコチンを昆虫に摂取させることで昆虫を死滅させることができる薬剤です。しかし、土壌中半減期が数日〜数十日ですので、こちらも持続性に乏しい薬剤です。
つまり、ピレスロイド系もネオニコチノイド系も持続性がマイホームの寿命に対して短すぎるため、再処理を繰り返していかなければならないにもかかわらず、再処理できる部位が床下の一部分だけになってしまいます。
また、日本木材保存協会さんの資料によると、住まい手の健康を害すなど様々な批判が多くなってきているのでこれまで通り合成殺虫剤の汎用は難しくなることは間違いないと文章を公開しています。
■ACQ処理された構造材を使ってシロアリ対策
緑の柱と言われています。銅と塩化ベンザルコニウムを構造材に処理することでシロアリ対策としています。塩化ベンザルコニウムは赤ちゃんのおしり拭きでも使われる優しい殺菌剤です。銅は皆さんが知っている銅です。
塩化ベンザルコニウムの殺菌成分の持続性はゼロに近いことは感覚的に皆さん理解できると思います。
となると銅がシロアリ対策に有効であるのでしょう。
たしかに普通の木材と緑の柱を土壌に埋めておくと、緑の柱はシロアリが寄り付きにくいということがわかります。しかし、寄り付きにくいと言うだけで、しばらくするとシロアリに食われ始めます。
実際に緑の柱をアメリカカンザイシロアリの飼育ケースに入れておいたら、緑の柱を巣にしてしまいました。
また、日本木材保存協会さんの講習では、緑の柱はシロアリに食われるので過信しないようにとレクチャーを受けました。
■ホウ酸処理でのシロアリ対策
ホウ酸処理は、先進国では常識になっているシロアリ対策であり、何十年もの間、腐れやシロアリによる木材劣化が見受けられないという驚異的な実績を持っています。
ホウ酸は無機鉱物であり殺菌作用があります。また、無機鉱物であるため揮発する等でその存在が無くなることが無いため、木材にとどまり続け、いつまでもシロアリや木材腐朽菌を寄せ付けません。
詳しくは、ホウ酸処理基礎講座 証明されたホウ酸処理の実績でどうぞ。
本当に大事なこと
シロアリ対策は、建築関係者は重要視していないことが多いです。施主が興味を持っているのは間取りやデザイン、設備、そして建設費に集中してしまうからです。
しかし、本当に大事なことは、住まい手の健康と命です。
合成殺虫剤処理されていたら健康被害が生じる可能性があり、木材がシロアリや腐れによる劣化が進行すればするほど大きな地震が発生するたびに命の危険を意識せざる負えなくなります。
合成殺虫剤処理されていたら健康被害が生じる可能性があり、木材がシロアリや腐れによる劣化が進行すればするほど大きな地震が発生するたびに命の危険を意識せざる負えなくなります。
しかし、壁内の木材劣化、床組の木材劣化、ほぼほぼ見えませんから劣化している事自体、気がつけません。
健康被害がゼロと言える家に住むべきですし、木材劣化がゼロの家に住むべきです。
そう考えると、ホウ酸処理の家一択になります。
しかし、ホウ酸処理も注意するべきは業者選びです。
正しいホウ酸処理を理解している業者を選択しなければ安心できません。
そんなホウ酸処理業者を検索できるサイト「シロアリポリス」がオススメです。
祝!夢みるシロアリ100話達成!
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