世界では防腐防蟻剤としてホウ酸が使われています。
日本でも防腐防蟻剤として認定された薬剤です。
アメリカのハワイ州に良い例があります。
ハワイは、木材劣化生物中世界最強であるイエシロアリに加え、日本で猛威をふるい始めたアメリカカンザイシロアリのメッカのような場所です。ハワイの条例で、住宅は全構造材(床組、壁、小屋組等全ての木材)を防腐防蟻処理することが定められ、ホウ酸が使われています。その結果、シロアリの被害は全く報告されなくなったそうです。世界最強のイエシロアリとアメリカカンザイシロアリの被害を20数年以上ずっと予防効果を持続しているということです。これが、防腐防蟻剤のホウ酸効果です!
そのホウ酸の基礎知識を簡潔にまとめました。
【基礎知識】
1)ホウ酸の持続性
ホウ酸は、長期間防腐防蟻性能を保ちます。
(理由)
ホウ酸は揮発しない鉱物です
石が突然無くなることが無いように、ホウ酸が無くなることはありません。
弱点が一つあります。
塩が水に溶けるように、ホウ酸も水に溶けます。
ホウ酸が流されてしまうほどの雨漏り、漏水があった場合は、ホウ酸を流されてしまった部分に限り、効果を発揮できなくなります。
2)ホウ酸の防腐防蟻工事の概要
木材をホウ酸でコーティングします。
(効果)
ホウ酸を木部の表面及び内部に付着させため、木材劣化生物を寄せ付けません。
木を食べに来たシロアリやキクイムシ、木材腐朽菌は、ホウ酸を同時に摂食し、死滅します。
ホウ酸を処理できた部分に対して効果を発揮します。
逆に言えば、処理出来なかった部分は、効果を得られません。
3)米国では一般的な、ホウ酸のゴキブリ対策工事
床下、壁内、小屋裏(屋根裏)にホウ酸散粉します。
(効果)
バルサンを炊くようなイメージで、ホウ酸をエアコンプレッサーで飛ばし、ありとあらゆる部位にホウ酸を付着させます。
すると、シロアリ、キクイムシ、ゴキブリなどが生息しづらい環境になる一般的な工事です。
日本では、薬事法上の関係でゴキブリに効くと言えません。おかしな法律ですね・・・
4)私が素朴に思うこと
なぜ日本の住宅は全構造材の防腐防蟻工事をしないのだろう。
全構造材のホウ酸処理をするべきではないですか??
(理由)
日本のシロアリの被害が増えています。
温暖化、高気密高断熱化は、シロアリの侵入リスクが高まっています。
防腐防蟻工事をするならばホウ酸を選ばない理由はありません。
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