先日、設計事務所の先生よりシロアリ対策について見解をとご質問をいただきました。
文章でご回答差し上げたので、このブログの読者様にもご参考にしていただければと思い転記しておきます。
【シロアリ対策について】
現在、日本のシロアリ対策は、世界基準と比べて大きな差があります。日本では合成殺虫剤を定期的に散布する方法が主流ですが、世界ではホウ酸処理が一般的です。
ホウ酸処理は再処理が不要で、メンテナンスによって維持管理されます。
以下、日本のシロアリ対策と世界基準のシロアリ対策を比較し、最適な選択ができるよう説明いたします。
私どもとしては、日本の木造建築の高耐久化を強く推進したいと考えていますので、正しい選択をお願いいたします。
【日本のシロアリ対策】
- 使用される薬剤は合成殺虫剤が一般的で、その効果の持続期間(半減期)は数十日です。
- 5年ごとに再処理が必要であり、その費用は大きな負担となります。
- 再処理できる箇所は限られており、壁内など再処理できない部位の劣化リスクは高まります。
- 合成殺虫剤は揮発性があり、空気中に溶け込むことで、特に子どもたちの健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
- 農薬が有害であることは、世界的に認識されています。
- 日本のシロアリ業者は安全であると主張していますが、科学的なエビデンスが不十分です。
- 世界的に木部処理にはホウ酸が使われており、合成殺虫剤は土壌処理に限られていたり、また殺虫目的で使用されています。
【世界基準のシロアリ対策】
- ホウ酸は無機物であり、揮発せず効果が長期間持続します。
- 再処理は不要です。
- ホウ酸は水に流されない限り、シロアリや腐朽のリスクをほぼゼロに抑えます。
- 塩と同程度の毒性しかなく、非常に安全です。
- ホウ酸は目薬の成分として使用され、植物にとっても必須の微量栄養素です。
- 人は野菜や果物から自然に摂取していますので人体にもとても安全です。
- また、揮発しないため住む人に影響を及ぼす理由が一切ありません。
- 世界中でホウ酸はシロアリ対策として認められており、日本でも日本木材保存協会に認定薬剤として登録されています。
0 件のコメント:
コメントを投稿