日本ボレイト犀川泰光 プロフィール

2025/02/27

日本におけるシロアリ被害の現状と持続的対策 第二話

第一話はこちら

1. 日本におけるシロアリ被害の特徴

1-1. 従来種による被害

日本の在来種であるヤマトシロアリは湿気を好むため、床下や水回りなどの構造材を中心に食害を行う傾向がありますが地面の湿気を蟻道を通して木材にあげることができるので、比較的地面に近い床下付近での被害が多いです。

近代建築では玄関周りへの被害も目立ちます。床下が無いため点検が出来ない上、玄関の土間下は土壌なのでシロアリが容易に玄関框や玄関建具のほか構造材へ侵入できるからです。

また、屋根に雨漏りがある場合は蟻道を伸ばして屋根まで到達し、被害を及ぼすことも少なくありません。


一方、イエシロアリは水を運ぶ能力を持ち、家中に被害をもたらす可能性があります。当初は外来種とされていましたが、現在では在来種扱いとなっているシロアリです。

これらの従来種による被害は、発見が遅れると建物の強度を大幅に低下させ、地震や台風など外的要因に対して脆弱になる点が大きな問題です。
しかし、残念ながら日本の建築業界では、こうしたシロアリ対策を十分に講じていないのが現状です。

1-2. 外来種アメリカカンザイシロアリの脅威

近年、外来種であるアメリカカンザイシロアリが日本各地で被害を拡大しています。乾燥した木材に含まれるわずかな水分だけでも生息ができるため、小屋裏のように湿度が低い場所、乾ききった木材でもコロニー(巣)を形成し、建物全体に被害を広げる特徴があります。さらに、タンスやソファ、テーブルなどの木製品にも巣を作るため、従来のシロアリ被害とは異なる深刻なリスクをもたらしています。


ところが、日本のシロアリ防除業者による駆除工事は、殺虫剤の散布など一時的な駆除しかしないため、殺虫剤が付着したシロアリは死滅するものの、コロニー内部の大半に薬剤が行き渡らず、部分的な駆除にしかならないことから「被害を根本的に食い止めることができない」「駆除は難しい」と言い切っているのが日本のシロアリ防除業者の実情となっています。

こうしたアメリカカンザイシロアリの被害は、これまでの常識を覆すほど拡大しており、メディア規制がかかっているとも聞いています。

ある行政は、「この被害を公表してしまうとその町全体の不動産価値が下がってしまう」「マイナスの資産ですなんて好評できない」とおっしゃっていましたし、別の行政は「外来種アメリカカンザイシロアリの被害による問い合わせは年に数件なので、放置します」「ものすごく被害が拡大している事実を無視します」とおっしゃっていました。

早急に世界的に実施されているとても効果的な防除技術を日本の木造建築物に導入する必要があるのに・・・・


2025/02/21

日本におけるシロアリ被害の現状と持続的対策 第一話


はじめに
日本では主にヤマトシロアリやイエシロアリなどが住宅の柱や床下などに深刻な被害をもたらします。
その結果、
建物の耐久性や安全性が著しく低下することが問題視されています。

こうした被害を防ぐために、木造住宅におけるシロアリ対策を長期間持続できる形で確立することが本来は望ましいはず。

しかし、海外においてはすでに実績ある対策が確立されているにもかかわらず、日本では「数年のあいだ効果があれば良し」という短期的な視点にとどまり、建物の長寿命化や資産価値の維持に十分配慮されていないのが現状と言わざるおえません。

そのため、震災級の地震が発生すると、木造住宅の全壊・半壊率が高くなり、不動産価値も15~20年でほぼゼロとみなされてしまいます。どんなにメンテナンスをし維持管理していてもです。

さらに、近年の気候変動や住宅の高気密・高断熱化によって、シロアリの活動範囲や被害は拡大傾向にあり、加えて化学薬剤による住まい手の健康被害も報告されるなど、対策の難しさが一層増しています。

加えて、外来種アメリカカンザイシロアリは乾燥した木材の内部でも生息・繁殖できる特徴をもつため、マイホームの小屋裏を最も好み、被害を受ける範囲は家全体へと生息範囲を広げていることから新たな脅威となっています。


こうした背景を踏まえ、日本におけるシロアリ被害の現状と課題を整理し「持続性」と「安全性」を兼ね備えた防除手法として注目される「ホウ酸処理」の有効性について解説をしていこうと思います。

第二話へつづく



2025/02/18

次回のロングライフハウスウェビナーは「雨漏り」

【次回ロングライフハウスウェビナーのご案内】


企業価値の低下を招く大きな要因として見過ごすことができない「雨漏り

実は雨漏りのリスクは決して他人事ではなく、一度発生すると構造の劣化だけでなく企業ブランドまでも大きく揺るがします。

新築時の性能だけを考慮して建築をしているとリフォーム時に想像を超える惨状を目にすることになりかねません。

もしその様子を近隣住民や取引先に見られれば、地域と密着した企業ほど瞬く間に風評被害を受け、企業ブランディングが崩壊してしまうリスクがあります。

そこで今回は、雨漏り業界の第一人者をお招きし、最前線の現場から浮かび上がる雨漏りの実態をテーマに“バトルトーク”を繰り広げます。

長寿命な住まいを実現するための「これからのロングライフハウス」とは何か。
雨漏りに対する最新情報や貴重な知見をぜひこの機会にお持ち帰りください。

開催概要

  • 日時:2025年3月14日(金)15:00~(約120分)
  • 配信方法:YouTubeライブ
  • テーマ:「雨漏り現場からわかるこれからのロングライフハウス」

ゲストスピーカー

    • 久保田 仁司(くぼた ひとし)
      有限会社第一浜名建装 代表取締役

ホスト

    • 井本 翔太(いもと しょうた)
      旭・デュポン フラッシュスパン プロダクツ 株式会社

コーディネーター

    • 大菅 力(おおすが つとむ)
      ライター/編集者
雨漏りのリスクを正しく理解し、企業価値を守るためのヒントが満載のウェビナーです。
ご興味のある方は、ぜひホームページ
https://webinar.longlifehouse.jp/より詳細をご覧いただき、ご参加くださいませ。
皆さまのご参加を心よりお待ちしております。

2025/02/08

家づくり&家まもりの情報箱_IKEDA隊長チャンネルにゲスト出演

工事部責任者玉井が、家づくり&家まもりの情報箱_IKEDA隊長チャンネルに呼ばれ出演してます。

何回かのシリーズになっているようで、その第一回目はシロアリのこと、そして外来種アメリカカンザイシロアリをテーマにした内容になっています。

IKEDA隊長は、約15年前からのお取引をさせてもらっている岡庭建設様の専務で、ホウ酸処理を日本で最も早く取り入れた工務店様の1社です。
これからホウ酸処理を検討される工務店様には貴重な情報源になるかもしれませんし、工事部責任者の玉井の人格も見れるのではないでしょうか。
是非シリーズを通してご視聴ください。
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2025/01/30

日本ボレイトの公式ホームページにQ&Aのページを公開

弊社(日本ボレイト)には日々たくさんのお電話によるお問い合わせをいただいておりましたが、現在電話番号をホームページから削除し電話応対をゼロにすることを目指しています。


ホウ酸市場がどんどん拡大していく反面、HPだけでなく名刺からも電話番号を削除っていう意見も出てたくらい電話が多すぎて通常業務に支障をきたすからという理由からです。

おかげさまで電話対応がほぼ無くなりました。

良いのか悪いのか微妙ですが、まだまだ弱小企業なので仕方ありません。
電話対応が余裕でできるスタッフ増員を目指し頑張るしかないです。

さて、すぐに増員できるわけでもないため、
日本ボレイトの公式ホームページにQ&Aのページを公開しました。
↓ ↓ ↓

まだテキスト情報だけですが、画像も徐々に追加し、Q&Aを充実させていくつもりです。

正しい防腐防蟻、正しいホウ酸処理を広めていくために頑張ります!